2017年10月02日

シックハウス症候群

越智です。
前回の、空気の話つながりで、今日はシックハウス症候群のお話を。

シックハウス症候群。
住宅に由来する、様々な健康障害の総称です。
主に、建材などに含まれる科学物質が室内に揮発し
換気不足とあわせ室内の空気が汚染されることで引き起こされる
健康への影響。

ホルムアルデヒド、と言えば誰もが耳にしたことがある言葉で、
平成15年の建築基準法改正で使用制限がされたことを
ご存知の方も多いでしょう。
クロルピリホスという有機リン系の物質は、使用禁止になりました。
換気設備の設置も、義務付けになったのです。

ただ、原因は多種多様で
他に、家具や日常生活用品、暖房器具から放散される科学物質、
ダニやカビなどの生物的要因、ハウスダスト、など
きりがありません。
そして、本当に個人差が大きく
体質の変化が引き金になったりもします。

本人にしかわからないような症状が多く
自律神経失調症や風邪、花粉症、精神疾患などと間違われてしまったり。
何か、絶対におかしいのに。
という感じをずっと抱きながら苦しんでいるひとも。

ただ、症状が出た場合でも、原因となる建物を離れると
症状が和らぐことが多いようです。
我が娘が改修後の体育館で気分が悪くなると
外に出て休んだように。

その時以来、娘が『ここの匂いはいやや』
という場所は、入らないように言っています。
自分の感覚、直感を大事にして欲しいと思っています。

話が少し逸れましたが。
科学物質の発生源としては
普段何気なく使っているものもたくさん含まれます。
防カビ材、カビとり材。芳香剤。日用塗料。
白アリ駆除材。防水スプレー。
食品添加物、防腐剤。殺虫剤、防虫剤。合成洗剤、塩素系漂白剤。
タバコ、ストーブ。
他にもまだまだ。
現代の生活で、完全な排除は不可能に近いです。
有益性と有害性を考えた上で
うまく選択してください。

人体への摂取の割合は
室内空気が57%、と極めて大きく
公共施設の空気12%、産業廃棄物9%、外気5%、
飲み物8%、食べ物7%、その他2%、と続きます。
それほど、呼吸量というのは大きいのです。

ちなみに、『科学物質過敏症』という言葉も耳にされたことがおありでしょうか。
科学物質過敏症は、原因が科学物質に限定されています。
そして、シックハウス症候群にかかる科学物質濃度よりも、更に更に、
低い濃度で発症してしまいます。
もはや原因となる住宅を離れても、その後様々な科学物質に
反応するようになります。
本当に、辛く苦しいことです。
もはや、症状の原因は家ではなく、その人の体になってしまうので
普通に生活することさえ、大変になってきます。

そういった困難を抱えた方々も、たくさんおられるのです。
平穏に、意識することなく呼吸し活動し、
自由に選ぶ選択肢がたくさんある生活は
幸せなことですね。

シックハウス症候群


ホームページでも自然素材へのこだわり載せています⇒ 明石で自然無垢素材健康木造住宅の家づくりをしている日置建設

同じカテゴリー(自然素材)の記事画像
思い出②
畳
同じカテゴリー(自然素材)の記事
 思い出② (2017-10-10 15:47)
 空気と居心地 (2017-09-27 13:12)
  (2017-09-22 13:57)

Posted by 現場担当者 at 10:09│Comments(0)自然素材
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。